穂乃香、この空で繋がってるよ…。

大好きな穂乃香へ…

穂乃香の笑顔は、私の宝物だった…。

いつか…
また必ず逢う日まで

その日まで
も少し待っててね…。

裏切り…

穂乃香の命を奪われた、長い長い裁判の判決は、4月になるけど、
来週で、審理の最終段階を迎える。


…が、
ここで、ひとつ、以前から腑に落ちないことがある。


前回、1月の裁判終了後、検事さんからの話で、
『 被告が、2月中にも〇〇被告が、釈放される可能性が出てきました 』


遺族の前で、そう話してきました。


遺族側にしたら、
え? なんで?
そんな言葉が、会議室に響きました。


まだ裁判中なので、勝手なことは書けません。


でも、今にも、破裂しそうな怒りは収まらない。
身内に聞いてもらいたくても、私には、そんな人は誰もいません。
友達に話したところで、大変だね…としか言葉にならないだろう。
聞いてもらえるだけでも、ありがたいと思わないといけないけど…


これも、仕方ないことだって、何度も何度も繰り返して
鏡の前の自分に問いかける。


誰も、私には なれないんだから…


今までだって、ひとりで、歯を喰いしばって ここまで貫いてきたんだから、
今回の事も、自分ひとりで乗り越えていかないといけないんだ。
正直な気持ちは、本来、身内って、家族なんだから、
私の話をじっくり聞いて欲しい。
私には家族がいるのに相談もできない。うちの身内は、それも叶わない…。
家族って何?
こうゆう時は、私の生まれてきた意味や、私に敷かれた運命を呪いたくなる。



吐き出したい…



事故は、今から遡って、5年8か月も経ちますが、
周りの記憶には、もう うっすらとしか残っていません。


事故の3ヶ月後に〇〇被告が逮捕されました。
初公判が始まるまで、遺族は1年半もの時間を待たされ、
その間に 被告が乗っていた車も廃棄されてしまい、
事故直後の写真しか残されてない状態でした。


裁判では、長い間、スピードが争点とされて
計算式に基づいた割り出しの仕方で、今でも審議が続いています。
一審の公判後、裁判所の過ちで、差し戻しにされ、
そのあと、また1年半以上も待たされました。


検事や、弁護士の先生に
いま私にできることは?と、何度も何度も、訊ねてみても、
今は、待つのみ。と、言われ、穂乃香の為に 何もできない自分にイラつきながら、
長い間、宙ぶらりんのまま、 次の裁判が来るのを待つしかありませんでした。


その後、 1ヶ月にも及ぶ、差し戻し裁判があって、
そして、去年の3月22日に差し戻し裁判の判決が出ました。


一審の危険運転致死傷罪、懲役7年の判決から、まさかの過失運転致死傷罪の5年に
下がりました。
判決の後、すごくショックで、裁判が終わった後は、悔しい気持ちと
やるせない気持ちで、涙が止まりませんでした。
一晩中、眠ることはできませんでした。


いまは、控訴審で、まだ裁判中。
判決も出ていないのに…


今日、裁判所が認めた保釈金で、〇〇被告は釈放されます。
前回の裁判公判後に検事から聞かされていたものの、
あり得ない…。


あの痛ましい事故を起こした後の 〇〇被告のお母さんの姿を思い出します。
自分の娘が、突然、2人の命を奪ってしまって、
もしかしたら、殴られるかもしれない恐怖もあっただろう、遺族への元へ
弱々しい言葉で、謝罪するお母さんの姿を見て、
同じ母親でもある自分に例えたら、〇〇被告のお母さんを責めることはできなかった。


あの時、お母さんと、逮捕される前の被告へ、
私が かけた言葉は、
体だけは気を付けて、この先も、命だけは守っていくようにして下さい…だった。
その言葉は、今でもしっかり覚えてる。


自分も穂乃香を失くして、言葉にできないくらい辛い立場でもあったけど、
突然、娘が、とんでもないことを仕出かして、
途方に暮れてしまったお母さんの気持ちも、痛いほど伝わってきたから、
殺してやりたい…とか、死んでほしい…とか、そんな言葉は浮かんでこなかった。
その時のショックが大きくて、事の重大さが、自分でも把握できなかったんだと思う。


裁判が始まって、心から反省してない言動や、態度に何度も驚かされた。
弁護している弁護人も、変わった人なので、いろいろ吹き込まれてきたんだろうと思う。


これも、逆に〇〇被告の立場になったら…
私だったら…そう考えると、彼女の性格の問題もあるのだろうけど、
人を2人も殺しておきながら、まだ解決してないのに
よく釈放という、逃げの選択を選んだな…と、残念な気持ちになりました。


それと同時に 被告の母親にも、憤りを感じました。
あの時、私に見せた涙は、いったい何だったんだろう…と思うと、
悔しくて、苦しくて、いても立っても居られない。


穂乃香も、この〇〇被告に裏切られ、私は、この被告の母親の涙に騙された。


いまのこの気持ちは、決して言葉に表せるものではないけど、
今まで生きてきて、似たような裏切りは、嫌というほどたくさん体験してきたけど、
それでも、その人に寄り添っていこうと努力してきた。


でも、穂乃香の命は、もう二度と戻ってこないんだ。


私も、この苛立ちをどこにぶつけていいのか…


今頃、被告が、母親の元に戻って、安心した気持ちでいると思うと
悔しくて、涙が溢れてきます。


穂乃香は、私の元へ帰ってきたくても、二度と戻ってくることができないのに…


来週の裁判で、遺族の意見陳述を前に 気持ちが張り裂けそうです。

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